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下級裁

損害賠償請求控訴事件

判決データ

事件番号
平成30ネ658
事件名
損害賠償請求控訴事件
裁判所
大阪高等裁判所
裁判年月日
2018年12月20日
裁判種別・結果
棄却
裁判官
江口とし子大藪和男森鍵一
原審裁判所
大阪地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 第二次世界大戦中に朝鮮半島から日本に強制連行されるなどして広島で被爆し、その後大韓民国に帰国した在外被爆者A1ら4名(いずれも本件提訴前に死亡)の相続人である控訴人らが、国に対し、国家賠償法1条1項に基づく損害賠償を請求した事案の控訴審である。 国は、被爆者健康手帳の交付を受けた者が日本の領域を越えて居住地を移した場合には原爆特別措置法は適用されず、健康管理手当等の受給権は失権するものと定めた「402号通達」(昭和49年厚生省衛生局長通達)を発出し、平成15年3月までこれに従った取扱いを継続していた。最高裁平成19年11月1日判決は、この取扱いが国家賠償法1条1項の適用上違法であり担当者に過失があると判示していた(平成19年最判)。 控訴人らの被相続人であるA1らは、いずれも被爆者健康手帳を取得することなく昭和50年から平成元年までの間に韓国で死亡しており、その後相続人である控訴人らが平成8年から平成22年にかけて被爆者健康手帳の交付を受けた。控訴人らは平成27年5月9日に本件訴えを提起したが、国はA1ら死亡から20年以上経過していることを理由に除斥期間経過を主張した。原審は請求を棄却し、控訴人らが控訴した。 【争点】 第一に、国家賠償法4条により適用される民法724条後段の規定(不法行為の時から20年)が除斥期間を定めたものか消滅時効を定めたものか。第二に、国が除斥期間の経過を主張することが著しく正義・公平の理念に反し、損害賠償債務の消滅という効果が生じないと解すべきか否かである。 【判旨】 本判決は控訴をいずれも棄却した。 民法724条後段について、同条の趣旨が不法行為をめぐる法律関係の速やかな確定にあることから、同条後段は被害者の主観的認識に関わらず20年の経過で画一的に権利を消滅させる除斥期間を定めたものと解するのが相当であるとした。平成29年の債権法改正で同条後段が消滅時効に改められたのは、現行法の解釈が除斥期間であることを前提に改正する趣旨であり、現行法解釈の根拠にはならないと判示した。 除斥期間効果の制限については、時効停止事由に相当する事由がある場合のように、権利者が除斥期間経過前に権利行使することに障害があり、かつ除斥期間経過による権利消滅の効果を発生させることが著しく正義・公正に反する場合に限られると解した。 本件について、平成19年最判の原審訴訟が平成7年末までに提起されていた事実から、遅くとも除斥期間経過時までに提訴不可能な状態とはいえないとした。国が特別法を制定せず周知措置も不十分であったとの主張も、在外被爆者らの主観的認識に影響する事情にすぎず、客観的に提訴を不可能とする事情とはいえないとした。被爆者健康手帳取得の困難性についても、提訴と立証とは次元が異なり、相続人が手帳取得までは提訴自体が客観的に不可能であったとは基礎付けられないとした。 同様に除斥期間経過後の在外被爆者相続人との間で和解を成立させながら突如方針転換したことは公平の理念への配慮を欠き不適切な印象を与え得るとしながらも、それによって直ちに除斥期間経過の主張が許されなくなるものではないと判示した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。