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下級裁

死体遺棄被告事件

判決データ

事件番号
平成30わ1284
事件名
死体遺棄被告事件
裁判所
福岡地方裁判所
裁判年月日
2018年12月26日
裁判官
國分進

AI概要

【事案の概要】 被告人は、平成29年10月下旬頃、福岡県大野城市内の当時の自宅において、内縁関係にあり同居していた「自称A」と名乗る氏名不詳の女性が死亡しているのを発見した。本来であれば、死亡届を提出し、埋葬・火葬等の適切な手続を取らなければならない義務があったにもかかわらず、被告人はその死体をそのまま自宅に放置し、平成30年10月2日までの約1年間にわたって遺棄した。 被告人がこのような行動に出た背景には、同居していた女性に戸籍がなく、戸籍のない者と長年同居していたことが公的に問題視されることを恐れたこと、および、戸籍がなければ火葬もできないであろうと考えたことがある。そのため、被告人は、警察や役所等の公的機関に相談することもなく、独断で死体を自宅に放置し続けた。 死体遺棄罪(刑法190条)は、死者に対する宗教的感情および社会一般の風俗を保護するための犯罪類型であり、埋葬等の慣習に従った葬祭をしないで死体を放置する行為を処罰対象とする。本件のように、同居者の死亡後に届出や埋葬等の措置を取らず長期間死体を放置する事案は、しばしば戸籍問題や経済的事情、近親者との人間関係等を背景として発生しており、実務上も散見される類型である。 【判旨(量刑)】 福岡地方裁判所は、被告人を懲役1年に処し、未決勾留日数中20日をその刑に算入した上で、裁判確定の日から3年間その刑の執行を猶予した。 量刑の理由として、裁判所は、長年連れ添ってきた内縁の女性が死亡したにもかかわらず、戸籍のない女性と同居していたことが問題視されることを恐れ、また戸籍がなければ火葬もできないと考えて、公的機関等に一切相談することなく死体を約1年もの長期間にわたり自宅に放置し続けた動機・経緯に酌むべき点はなく、被告人の刑事責任は軽視できないと指摘した。 他方で、被告人には前科がないこと、公判廷において事実を認めて反省の態度を示していること等、被告人に有利な事情も認められることから、刑の執行を猶予するのが相当であると判断した。求刑は懲役1年であり、実刑相当の求刑に対して執行猶予を付した判決となった。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。