都道府県を選択して、裁判官を探すことができます

全国 2522 人の裁判官3140 件の口コミ
下級裁

殺人

判決データ

事件番号
平成30わ189
事件名
殺人
裁判所
名古屋地方裁判所
裁判年月日
2018年12月26日

AI概要

【事案の概要】 本件は、被告人が夫であるA(当時59歳)を自宅で殺害したとされる殺人事件である。犯行は平成8年3月20日頃、愛知県豊川市の自宅において発生し、被告人は包丁様の刃物でAの頸部及び頭部等を多数回突き刺し、頸部等刺切創による出血性ショックにより死亡させたとされる。 被告人は、Aとの婚姻後、たびたびAから暴力や暴言を受けており、Aの暴力により左肩を脱臼骨折した後遺症により車の運転ができないなどの支障を抱えていた。それにもかかわらず、Aは次第に被告人のリハビリに非協力的となり、家を空けることが増えていた。本件当日には、帰省した長男Bも立ち会って話し合いの機会が設けられたが、Aは不誠実な態度に終始し、被告人の腹部を蹴ったりナイフを示すなどの乱暴な行為に及んだ。こうした蓄積した複雑な心情から突発的に殺意が生じ、被告人はAと口論となった後に包丁を持ち出し、逃げようとするAを土間まで追いかけて犯行に及んだ。 犯行から約21年後の平成29年1月、被告人の自首により事件が発覚した。犯行に使用された柄が黒色の包丁も被告人から任意提出されている。 【争点】 被告人がAに包丁を突き刺したこと自体には争いがないが、弁護人は、被告人の行為以外の事情によりAが死亡した可能性があるとして因果関係を争い、殺人未遂罪にとどまり既に時効が完成していると主張した。具体的には、犯行を目撃したとする長男Bの供述の信用性を争い、Aの頭蓋骨に埋没していた別の金属片の存在から、Bの供述では説明できないもう1本の刃物の存在がうかがわれると指摘した。 【判旨(量刑)】 裁判所は、犯行を至近距離で目撃した長男Bの供述について、遺体を解剖した医師の証言と照らし合わせ、頭部の切痕や手部の防御創、左下顎部の切痕などの損傷状況とよく整合しており、その信用性を認めた。頭部の15か所に及ぶ損傷は一定の範囲にまとまっており、一人の人物による短時間の犯行によって生じたものとみるのが自然であると判断した。別の金属片については、被告人が途中で包丁を持ち替えた可能性があり、20年以上経過した事件でもう1本の刃物が発見されていないこと自体は不自然ではないとした。 その上で、Aは被告人から包丁様の刃物で頸部及び頭部を多数回突き刺されたことによる出血性ショックで死亡したと認められ、被告人の行為とAの死亡との間に因果関係が認められると結論付け、殺人罪の成立を認めた。 量刑については、ほぼ無抵抗のAに対し強固な殺意に基づく残忍な犯行であるとしつつ、Aからの長年の暴力・暴言という経緯や突発的に殺意が生じた動機には酌むべき点が大きいこと、約21年経過後とはいえ被告人の自首により事案の解明が可能となったことを十分考慮し、被告人を懲役5年に処した(求刑懲役8年)。犯行時法が軽かったため、刑法6条により改正前の刑法199条(有期懲役刑の長期15年)が適用された。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。